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パンデミックの意味を教えて!アウトブレイクと違うの?

公開日: : 健康

パンデミックの意味を教えて!

パンデミックとは何を指すのか?
さっそく、その意味を調べてみました。

ある病気(感染症)が国中あるいは世界中で流行すること

パンデミックは英語になります。
英語ではPandemic

英語ということなので、英英辞典で意味を調べてみることにします。

Definition of pandemic (Entry 1 of 2)
: occurring over a wide geographic area and affecting an exceptionally high proportion of the population

Definition of pandemic (Entry 2 of 2)
: an outbreak of a disease that occurs over a wide geographic area and affects an exceptionally high proportion of the population : a pandemic outbreak of a disease

Merriam-Webster dictionary より- pandemic

英語のパンデミック(Pandemic)は名詞、あるいは形容詞として使うことができます。

最初の、Entry 1 of 2の方が、形容詞になります。
『広い地理的領域で発生し、非常に高い割合の人口に影響を与えている』(状態)

2番目の、Entry 2 of 2が、名詞の意味となります。
『広い地理的領域で発生し、人口の非常に高い割合に影響する病気の発生』

名詞で使う場合は、広い範囲に広がる病気が発生していることを指しています。
形容詞として使う場合は、病気だけではなく、広い範囲で、病気以外のこと(事象など)が流行する状態を指すのです。

日本ではどうでしょうか?
どちらかというと、パンデミック = 病気や感染症が広い範囲で見られる(流行している)

こちらの名詞の意味のみとして使われている印象です。

パンデミックとアウトブレイクの違い

病気が世界中に広がると聞いて、思い出したのが、下記の映画。

アウトブレイクです。

アウトブレイクも英語。
Outbreak と綴ります。

こちらも英英辞典で意味を調べてみましょう。

Definition of outbreak
1a: a sudden or violent increase in activity or currency
the outbreak of war
b: a sudden rise in the incidence of a disease
an outbreak of measles
c: a sudden increase in numbers of a harmful organism and especially an insect within a particular area
an outbreak of locusts

Merriam-Webster dictionary より- outbreak

こちらは名詞になり、意味は3つほどあります。

1a:活動または通貨の突然または暴力的な増加
b:病気の発生率の突然の上昇
c:特定のエリア内の有害生物、特に昆虫の数の突然の増加

病気や感染症の場合は、b の意味ですね。
突然、病気の発生率が上がることを示します。

パンデミックと大きく違うのは、範囲の広さは関係ないことです。
病気が短期間で、ブワッーと広がると、アウトブレイクと呼べるのです。

ちなみに、映画のアウトブレイクではアフリカの猿から病気が広まるのですが、この病気の背後には、いろいろあり、隠蔽された情報などもあり、そんな中、正義感の強い主人公が人々の命を救うために活躍するというストーリーです。

ノンフィクションですが、これが現実にありそうなところが怖いですね。

病気がアウトブレイクして、広い範囲に広まると、パンデミックになるのです。

短期間で病気が広がるのは感染率が高い病気のはずです。
それを考えると、アウトブレイクした病気や感染症はパンデミックになる可能性が高いのは確かです。

パンデミックの歴史と例

どんな病気や症例がパンデミックと言えるのか?具体的な例を調べてみました。

まずは、14世紀のヨーロッパで広がったペスト。

1348年~1420年に大流行したペストでは、ヨーロッパの全人口の30%~60%が死亡しました。
このペストの大流行のせいで、世界で1億人ほどの人々が亡くなり、世界人口は4億5000万人から3億5000万人にまで減ったそうです。

小さな村や町では、村民や町民のほとんどが死に絶えるほどの恐ろしさで、感染すると、死亡率はほぼ100%というほど。別名、『黒死病』と言われています。

この病気の発生源はネズミ。日本では馴染みのないペストですが、実は明治時代にペストが発生しています。1900年初めの大阪で千人近くが発症しています。外国からの貿易船に紛れ込んだネズミが発生源とされたようです。

研究者

もう少し新しい例で言うと、AIDSがあげられます。
後天性免疫不全症候群(こうてんせいめんえきふぜんしょうこうぐん)は1980年代に、アフリカで始まり、世界中に広がるパンデミックとなりました。

そして、SARSです。2002年から2003年にかけて、世界中に広まったSARSは700人以上の命を奪いました。
中国でアウトブレイクしたSARS感染拡大は、トロント、オタワ、サンフランシスコ、ウランバートル、マニラ、シンガポール、台湾、ハノイ、香港と世界中へとあっという間に、広まりました。

パンデミックの時代は避けられない?

パンデミックを避けるには?予防できないの?当然、みんな考えますよね。
でも、よく考えてみると、パンデミックは時代の流れに逆らえない気がします。

ここからは私の考えとなります。

14世紀に1億人もの人口減をもたらした、恐ろしいペストは日本では流行しませんでした。
その頃の日本は南北朝から室町時代にかけての時代です。

勘合貿易と呼ばれる中国の明と貿易が始まった時代です。
まだ、直接的なヨーロッパとの交易がなかったかと思われます。

外国との交流が現代のようになかったおかげで、ペストがもたらされなかったと言えるのでは?

飛行機

話は変わりますが、、、、
日本人が海外旅行へいつから行くようになったのか?知っていますか?

日本人の海外渡航の自由化、いわゆる観光旅行がオープンになったのは、1964年4月1日のこと。
1人年1回、海外持ち出し500ドルまでの制限付きで、海外への観光旅行ができるようになりました。

ちなみに、1964年の最初のツアー。
ハワイ旅行の代金は、9日間で36万4000円。ヨーロッパ旅行の代金は16日で67万5000円だったそうです。
これを現在の物価に換算すると、ハワイツアーは400万円、ヨーロッパツアーは700万円に相当するのです。

60年前だったら、海外へ行けるのはお金持ちだけだったのです。

しかし、時は流れ、2020年となり、、、

今では、私のような庶民でも外国へ簡単に旅行できます。
LCCなどもあり、海外旅行の値段はどんどん下がり、国内旅行より安く済むこともあります。

海外旅行が、普通の人にとって、身近なものになったことは確かです。
実際の数字を見てみることにしましょう。日本から海外への出国者を調べました。

1964年の出国者数は 127,749人。
2019年の出国者数は20,080,650人

出国者の数は157倍になっているのです。

これは日本だけでの現象ではないはずです。
自国以外へ旅行する人は、時代とともに、どんどん増えているはずです。

世界が狭くなった分、パンデミックが増えることは間違いないはずです。

例えば、こんなケースです。
2003年2月、中国に渡航したあるアメリカ人ビジネスマンが、その後、シンガポール行きへの飛行機に搭乗しました。その飛行中にSARSの兆候(肺炎)があらわれます。彼を乗せた飛行機はベトナムのハノイに立ち寄り、ハノイの病院へ搬送され、その後、転院先の香港で死亡しました。

たったひとりの人間ですら、短期間に世界のいろいろな国へ行き、世界中にSARSを拡散することができる例となります。
もちろん、彼が病気を広めようという気があるはずもありません。パンデミックは個人の意思でコントロールが難しいのです。

パンデミックは英語ですが、その語源はギリシャ語からきています。

ギリシア語のπανδημία(pandemia パンデミア)です。
パンデミアとは、παν(pan, 全て)と δήμος(demos, 人々)を意味するのです。

外国へ簡単に行くことができて、世界中の人々と簡単に交流できる時代は、パンデミックはまさに『すべての人々』に起こり得るのです。

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