ひな祭りの由来は？誰も知らないダークサイドな一面とは！

ひな祭りというと、
あかりをつけましょ♪　ぼんぼりにー♪
「うれしいひなまつり」の歌が思い出されます。

この歌が、なぜか悲しく聞こえるのは、私だけ？

短調で続く、メロディのせいかしら？

そう思っていたら、この歌は、作詞家の
サトウハチローさんが、お姉さんに向けて
贈った、レクイエム（死者のための鎮魂歌）だったそうです。

18才でお嫁入りが決まったとたん、
結核で亡くなったそうです。

本当に、悲しい歌だったのですね。

ひな祭りの由来を調べていたら、
この歌みたいに、物悲しいダークサイドの
匂いが、ぷんぷん漂ってきました。

もしかしたら、ひな祭りは哀しいお祭り？？？

ひな祭りの始まり

ひな祭りの始まりは、中国の漢の時代まで
さかのぼります。

漢は、紀元前206年からはじまり、
400年続く時代です。

紀元前、、、さすがに、私もまだ生まれていません。

昔、昔のお話です。

漢の国に、徐肇（じょちょう）という男がおり
3人の女の子が生まれました。

しかし、3人が3人とも、
生まれて、3日以内に死んでしまったのです。

徐肇は、嘆き悲しみます。

そんな様子を見た、村の人たちが
お酒を持ち寄り、3人の女児の亡骸を清めて
川に流したことから、ひな祭りが始まりました。

この話を聞いて、村のひとたちはやさしいなあ！
なんて思いました？

そんなあなたは、甘いですよ！
甘酒より甘い！

なぜなぜ流の、ダークな解釈はこうなります。

村のひとたちは、
実は、女の子の「祟り（たたり）」を恐れていたのです。

そこで、亡骸をお酒で清めて、災いを川に流そうとしたのです。

だって、3人が、3人とも、3日以内に亡くなるなんて
呪われているとしか思えない！

やばい！このままでは、女の子の呪いが
村全体に降りかかるかも！！！！

八墓村はごめんこうむりたい！
そんな気持ちだったのでは？

現実的な解釈としては、
お酒に含まれるアルコールで、死骸を消毒する。

それで、流行病（はやりまい）などの病気の
感染を防ごうとしたのでは？

ひな祭りの意味

徐肇（じょちょう）の話をきいて
私が、こんな解釈をしたのには、理由があります。

ひな祭りの意味を、ひもといてみましょう。

ひな祭りは、節句のひとつです。
元々は「上巳（じょうし・じょうみ）の節句」と
いわれていました。

節句とは、季節の変わり目に行われる
年中行事です。

ひな祭りは、今では、3月3日に固定されていますが。
もともとは、3月上旬の巳（み・へび）の日に行われていました。

中国では、上巳（じょうし・じょうみ）の日に、
川で身を清め、不浄を祓った後に、
宴を催す習慣がありました。

それが、日本に伝わり、災いを形代（かたしろ）
に託して、川に流し、幸福と健康を祈る
『流し雛』が始まりました。

形代とは？

 

形代（かたしろ）とは、神霊が依り憑く（よりつく）
依り代の一種。

 

人間の霊を宿す場合は人形を用いるなど、
神霊が依り憑き易いように形を整えた物を指す。

 

ーウィキペディアよりー

ひな人形のはじまりは
災いや、身のけがれなどを、人形に移して、
身代わりになってもらっていたのですね。

現代では、ひな祭りは
『女の子の健やかな成長を願うお祭り』
としてお祝いします。

しかし、起源をたどると
『季節の節目の、身の汚れを祓（はら）う』
意味合いが強いようです。

ひな祭りのお供え物

ひな祭りに、お供えするものをみると、
おはらいの意味合いが、まだ強く残っている
ことがわかります。

• 厄除けとなる「桃の花」
• 体から邪気を祓う為の「お白酒」
• よもぎの香気が、邪気を祓うといわれる「草もち」
• 人の心臓をかたどり、子供の健康を祈る
  親の気持ちの現れの「ひし餅」
• 女性の貞節を教える「蛤（はまぐり）」

パステルカラーのかわいいお供え物も
じつは、すべてお祓いの意味があったのですね。

そもそも、日本の神話などを読むと、
死・怪我・病気は「穢れ（けがれ）」として
忌み嫌われていることがわかります。

そして、穢れの対象に『女性』も含まれているのです。

仏門では、女人禁制などの場所が多いですよね。

私自身も女性ですし、女性差別とは勘違いしないでください。
仏教や神道の思想の、ひとつとしてです。

お祓いの意味が強いものが
ひな祭りに、こんなに多く使われるのは、
こういった思想も
関係あるのかな？と邪推してしまいます。

実物をまねて、小さく型取りしたものを
雛形（ひながた）と言います。

ひな人形の原型ですね。

このビデオで、美しい三重の伊勢市の
おひなさまめぐりが見られます。

うっとりするほど、たくさんの綺麗な
雛人形が飾られています。

しかし、美しいひな人形をあらためてみると
お人形は、ちょっと怖い気がします。

この人形は、誰の身代わりなのだろうか？
形代（かたしろ）？？？？？
ふと、そんな考えがよぎります。

ほんの最近まで、

徐肇（じょちょう）やサトウハチローだけではなく、
女の赤ちゃんや、身内の女兄弟を若くして、
失って嘆くひとは、多かっただろうな。

• 病院のような、医療施設なんて、今のようにない。
• 子どもに栄養を取らせたくても、飢饉などで、食べ物が十分にないかも？
• 病気なんて流行したら、子どもは弱くて、あっという間だろうなあ。

いやー、考え始めると、
どんどん、ダークな世界へ行きそうです。

昔は生きるだけで、サバイバルだったのだろうなあ？

こんな考えは、「流し雛」で、
とっとと、水に流して、清めて
楽しい雛祭りを迎えましょう。

21世紀の時代に、ひな祭りを祝えて
本当によかったと思います。